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「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」では、この4月、海外からの特別ゲストを招きました。一人は、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)の元委員長で、イラク開戦前の大量破壊兵器査察を率いたハンス・ブリクス氏。もう一人は、米軍による集団的な民間人の虐殺の中でも、特に悪質だったとされるイラク西部ファルージャでの虐殺の証言者ワセック・ジャシム氏です。戦争の大義がいかに歪められたものだったのか、戦争でどのような被害があったのかを語ってもらうには、最適なゲストでした。
(文責:志葉玲)
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当ネットは4月21日、参議院会館でブリクス氏を招いての院内集会を開催し、国会議員や一般市民の約100名が参加しました。集会でブリクス氏は「私を含め90%の国際法の専門家専門家はイラク戦争は国際法に違反していると、判断するだろう」と指摘。国連憲章で認められる自衛のための戦争でも、安保理決議による戦争でもない、と断言。開戦前に米英両国が、イラクのサダム・フセイン政権の脅威を煽っていたことについても、「イラクは国際社会に差し迫った脅威では全くなかった。10年間の経済制裁の中でイラクは破壊されていた。それは国際社会も知っていたはずだ」「1997年までIAEAの事務局長している時にイラクには核兵器もなく、それを作る能力を持っていなかった」と語りました。開戦の口実として、イラクが査察に協力しなかったという開戦派の主張に対しても「イラクは査察を喜んで受け入れた訳ではないが、全く妨害しなかった。我々は2002年から2003年まで700回、500箇所を査察できた」と反論しました。
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●米英の情報のいい加減さ
ブリクス氏は、米国がイラクで大量破壊兵器を持っているとしてあげた『証拠』は「とてもお粗末なものだった」と批判しました。「米国が『証拠』として提出した、ニジェールからイラクがウランを輸入したという書類も偽造だった。IAEAはこの書類が偽造だというものに気がつくまで、1日もかからなかった。この偽造とわかっている書類をブッシュ氏は一般教書演説で、あたかも証拠であるかのように取り上げた。私は米国とイギリスにこう言った。『あなた方は大量破壊兵器があると確信しているようだが、それはどこにあるのか。もし教えてくれれば、そこに査察に行きましょう』と。彼らは100箇所くらいを教えてくれ、私達は30箇所を査察したが、全部査察する前に戦争が始まってしまった。この30箇所でも通常兵器や書類は発見したものの、大量破壊兵器はなかった。つまり、この時点で自分達の持っている情報ソースがいかに酷い、信頼できないものであることに、米英両国は気づくべきだった」(ブリクス氏)。
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●イラク戦争は回避できた戦争、これからの課題として検証を
ブリクス氏は「イラク戦争は回避できた戦争だった」と強調しました。「フセイン政権と国際テロ組織アルカイダとの関係についての情報も間違い。『民主主義』をもたらすと言っていたが、7年にわたる無政府状態を作り出しただけだった。米国にとってはイスラエルを助けるという口実もあったが、実際にはより強大なイランと対峙せざるを得なくなった。つまり、法的な解釈とは戦争の結果だけ見ても、この戦争を正当化できない。戦争の結果としての死、破壊、悲しみは言うまでもない」(ブリクス氏)。また「イギリスやオランで検証が進んでいることを大変歓迎しています。それは「過去のことだけでなく、私たちが国際社会の中でいつ武力行使を認めるかどうかに関わることだからです」と語りました。そして、「もし日本での検証で私の証言が必要とされるなら、断る理由はない」との意向も示しました。
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*ブリクス氏の講演動画が下記リンク先でご覧になれます。
こちらもご参照下さいませ。
ブリクス氏動画 http://www.ustream.tv/recorded/6336430
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